事故物件売却経験者の実体験【体験談】

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我が家での「事故物件」売却した奮闘記を載せますね

 

はじめに

 

物件の詳細

 

売却を進めた、うちの物件について、まずは紹介します。

 

売却の理由はこんな感じ

 

高齢で実家で一人暮らしをしていた母。父が亡くなった後落ち込むようになっていましたが、ある日、自ら命を絶ってしまいました。

 

遺書もあり、精神科の通院歴もあり…とても快活な人だったんですが、父のこと、老いで自分が出来ないことが増えたりなどがこたえたのか、思い余ってしまったようでした。

 

自分は実家とは離れて暮らしており、持ち家なので今後もそこで暮らす予定もなく、相続したものの所有しているのも…と思いました。

 

母や父にはちょっと悪い気もしましたが落ち着いた段階で売却の方向で考えました。

 

家はもともと父が相続した古い家を建て替えたので、まだまだ周辺の家に比べて築浅。
自殺だったものの、発見も早かったのでほとんど家の中もダメージがなく、このことがなければそれなりに価値が高い物件のはずです。

 

とは言え、家を売るのは初めてのことなので、手探りの中進めて行きました。
最初は「事故物件なんて売れるだろうか」とネガティブに考えていましたが、ネットで調べているうちに、同等価格とはいかなくても、ニーズがないわけではないと分かり、こつこつ調べて動いてみました。

 

できるだけ高く売れたほうが、きっと父と母も喜んでくれると思いました…。

「事故物件」の売却、まずはじめに進めたこと

 

とにかく「事故物件の売却」を調べた！

 

「事故物件」はそもそも売れるのか？ということがとにかく最初は心配でしたので、パソコンでかなり調べました。

 

うちの場合、親戚が亡くなった当日に駆けつけてくれてましたので、室内のダメージはほぼ無し。その後葬儀告別式なども、できる限り内密にし、ごく近い家族だけで済ませたこともあり、周辺のかたにも不要に事故のことは知られずにはいました。

 

とは言え、「事故物件を載せたサイト」があることも知り、またこういったことがあった場合、売却のときには「告知義務」があるということも知り…。
内密にしていたとは言え、隠して売却出来ないと分かって、ちょっと気分的には落ちました。

 

だけどそこからさらに「事故物件」であっても、売却は出来る、ということが段々分かってきて、どう進めて行くか、少しずつ見えて来ました。

 

周辺の同じような物件の相場を調べた！

 

基本、物件の値段は周辺の相場から把握出来るということを知り、まずは事故物件ではない、同等レベルの物件について、価格の相場を調べてみました。

 

因みにこの街には３線の電車の路線があり、それぞれのエリアで相場にも違いがある様でした。

 

確かにHS沿線は、けっこう下町の雰囲気だし、HK線周辺は治安も良いと聞くので、そういうのも、相場に関係してるのかなって思いましたね。

 

 

●【周辺エリアの中古物件売り出し価格】

 

物件	価格	築年数	立地	間取り	土地面積	建物面積
戸建てＡ	2980万円	築10年	ＨＫ線Ａ駅徒歩14分	４LDK	70.6㎡	108㎡
戸建てB	2950万円	築12年	ＪＲ線Ｂ駅徒歩16分	３LDK	80.58㎡	84.24㎡
戸建てC	2880万円	築11年	ＨＳ線Ｃ駅徒歩14分	４LDK	66.52㎡	99.76㎡
戸建てD	2790万円	築10年	ＨＳ線Ｄ駅徒歩13分	４LDK	70㎡	108.27㎡

 

築年数が近いもので拾ってみたんですが、うちと同じくらいかその前後、また駅からの距離もだいたい同じのでピックアップしてみたら、2700万円から3000万円までで、売りに出されてるのが多いとわかってきました。

 

念のため、このあたりの新築はどのくらいの価格なのか？というのも探っておきました。

 

●【周辺エリアの新築売り出し価格】

 

物件	価格	築年数	立地	間取り	土地面積	建物面積
新築Ａ	3990万円	新築	ＨＳ線Ｆ駅徒歩13分	３LDK＋S	85.02㎡	92.03㎡
新築B	4180万円	新築	ＨＫ線Ｇ駅徒歩11分	４LDK	89㎡	100.04㎡
新築C	2580万円	新築	ＪＲ線Ｈ駅徒歩15分	４LDK	85.05㎡	112.44㎡
新築D	2380万円	新築	ＪＲ線Ｈ駅徒歩16分	４LDK	70.62㎡	96.67㎡

 

ちょっとびっくりしたのは、JR線H駅周辺の物件がえらく安い気がしたことです。実はうちの「事故物件」があるのがこの町内だけど、幹線を挟んで反対側。

 

相場が安いのか…？と不安になったんですが、そういえば確か昔で言う部落？というのが反対側のこの安いエリアにあったと聞いたことを思い出してネットで調べたら、やっぱりそうでした。

 

反対側のこの新築が安いエリアの町内…幹線を挟んでいるだけですが、こういったことも影響して、物件が安くなってるっぽいです。

 

少し脱線しましたが、こうやってピックアップしてみると、なんとなく、新築と中古でそんな大きく値段が違わないということにちょっと驚きました。

 

築10年以内の物件に関しては「築浅」という表現もされているし、うちは10年を超えてちょっとなので「事故物件」と言えど、建物にそれなりの価値がありそうで、気分的にほっとしました。

 

「事故物件」を検索した！

 

大手不動産売買のサイトで、いろいろ検索していて、「もしや…」と思いキーワードに「訳アリ」と入力してみました。これはエラ―で何も出てこなかったんですが「事故」と入力すると…関西圏内で、16件ヒット。

 

さすがに周辺地域だけだとほとんど出てこないと思ったんで、一応相場感を得るために、ここから近い物件をピックアップしてみました。

 

●【事故物件の売り出し価格】

 

物件	価格	築年数	立地	間取り	土地面積	建物面積
事故物件Ａ	2180万円	築22年	ＪＲ線Ｋ駅徒歩14分	５LDK	60.09㎡	98.01㎡
特記事項	室内セミオーダーフルリフォーム渡し
事故物件B	2390万円	築17年	地下鉄Ｊ駅徒歩７分	４LDK	60.61㎡	114.01㎡
特記事項	内装システムキッチン入替済
事故物件C	2580万円	築13年	ＨＫ線Ｌ駅徒歩13分	４LDK	81.32㎡	88.12㎡
特記事項	全面改装ハウスクリーニング渡し

 

詳細をチェックしたんですが、「事故物件」の検索で出てきたわりに、「告知事項あり」とかそういった文言がそこには記載はありませんでした。特記事項を見てお分かりのように、入れ替え、とかリフォーム、という言葉がほぼすべてに出てくる感じ…。

 

むしろこれを見て「何があったのだろう…」と想像してしまいましたが、うちの物件がこういうのに載る場合もこんな感じなのか…シュミレーションできましたね。
「自殺があった」とか「告知事項あり」とか書かれてないのにはちょっとほっとしました。

 

また価格もネットで事故物件に関して調べたら、半値とかになるようなことが書いてあったので、どれほど安くなるかと心配でしたが、そこまでではないかも…とも思えましたね。

 

高く売る方法を調べた！

 

うちの「事故物件」は自殺があったという意味では、残念な物件だけど、発見は早く、内装や部屋にはほぼダメージもニオイなどもついてませんでした。

 

なので検索した物件の用様に「その部分」をリフォームとか、特殊清掃するなどといった手間と費用が掛からなかったのも不幸中の幸い。

 

そういう意味では「事故物件のなかではダメージが極めて少ない」と言えそうだったので、今度はこれを「どうやってより高く売るか」を模索しました。

 

とにかく家の内外を清掃、メンテナンスした

 

やっぱり見た目や清潔さは大事、と感じたんです。
物件を検索しても、古めかしい画像だとがっかりしたし、フローリングがぴかっと光った画像をみたら「おっ！」と思いましたからね。
なので、出向いて内部の清掃、ホコリや汚れを一掃し、エクステリアも雑草を取り除いたり、片づけたりしました。

 

ニオイ対策、換気もしっかり

 

母も父もタバコは吸わない人でしたので、これもプラスだなと思いました。友人の家に行った時、タバコを吸うご主人だとドアを開けた瞬間にもうニオイが違いますから。

 

そういう嗜好の方は、最悪の場合壁やあちこちにヤニがついて黄ばんでしまってたりしますから、そうなるとクロス張替えをした方が印象が良くなるかも？とも思います。

査定は面倒でも複数のところに！

 

実はあれこれ準備をしてから、近くにある不動産会社に出向いて、相談したことがあったのですが…残念なことに、そこは「事故物件NG」の会社で、無駄足になってしまいました。
調べたように、大手のサイトでも「事故物件」がヒットするのに、逆にそういういわくつき物件は取り扱わないという会社もあるようです。

 

一軒一軒、不動産を回っていちいち事情を説明して、複数査定してもらうのは大変だし、今回みたいに無駄足になる可能性もある。

 

「事故物件」も査定できる「不動産一括査定」とは

 

ネットってほんとありがたい。

 

もしこれがなかったら、うちはこの「事故物件」を持て余していたかもしれません。売却しないでただ所有してるだけでも、けっこうな額の固定資産税を持って行かれますからね。

 

不動産に出向いて取り扱いNGを食らってから、またネットで調べているうちに「不動産の一括査定」というのがあると気づきました。
一括査定をするのはパソコンで入力さえすればいいだけなんで、出向くより正直楽。

 

メリット、特色はこんな感じ。

 

 

うちが利用したのはこの「不動産一括査定」サイト！

 

いくつかこういったサイトあるみたいですが、入力も簡単で利用しやすかったので、うちが利用したサイト、ご紹介しておきます。

 

・「イエウール」を使いました。

 

イエウール

 

 

こちらで入力したところ、うちの「事故物件」でも「４軒」もアクセスしてくれました！
最初不動産会社に足を運んで、取り扱いないって言われたときはガッカリしたし、不安になったんですが、周辺地域の優良な不動産会社がアクセスしてくれて、ほんと助かりました。

 

査定価格はこちら！！

 

うちの事故物件の一括査定の結果はこんな感じでした。
当初ネットで調べたときは、相場の3割から5割引きくらいは覚悟しないと…と感じていたので、ちょっと意外でした。

 

不動産会社	査定価格
A社	1,480万円
B社	1,700万円
C社	1,970万円
D社	1,300万円

 

 

どうですか？こんなに差が出たんですよね。

 

自分で相場を調べた感じでは、実際に売りに出されている価格が2000万円超から2500万円くらいでしたから、Ｄ社などは事故物件が苦手なのか、ほんと、相場の半額くらいでした。

 

この中で、一番高く査定してくれた、Ｃ社と具体的な話を進めていくことにしました。
Ｃ社の担当のかたはこういった物件を扱うのにも慣れている様子で、とても頼りになり助かりました。

 

査定する会社の対応、そしてコツ…

 

Ａ社からＤ社まで、都合４社が査定に来てくれました。
当初「事故物件NG」のところがあったことを考えると、御の字だなって思いましたね。

 

 

 

 

その後「買い取り」でスッキリ！

 

Ｃ社と話を進めることになり、どのように売却するか、という話になったんですが、基本的には、時間的余裕があれば、仲介してもらいつつ、第三者に購入してもらうのが、最も高く売れる可能性あり、と教えてもらったものの…。

 

正直、この話を進めるために、自分も何度も実家に出向いたり、交渉をするのがつらいと感じたため、今回はＣ社に査定価格の1900万円で「買い取り」してもらいました。

 

もし売りに出すとしたら、査定価格に色をつけた例えば2280万円、などで売りに出し、買い手が打診してきたら、価格交渉に応じて、査定額の1900万円より高値での売却を目指す、といった流れになるようです。
だけど、正直すぐに買い手が現れるかどうか「事故物件」なだけに、わからないですよね？
なので、うちはスピーディーに解決することと査定額を考慮して、買い取ってもらうことにしました。

 

できる限り高く売りたい、特に急いでない、という場合だったら、こういったやり方で、買い手が出てくるのを待つのもいいかもしれませんね。

 

その後の手続きも、わからないところも丁寧に教えてくださったので、安心して売却を進められましたし、思ったより早く済んで大満足です。きっと父も母も、今回のことには、納得してくれてると思います。