債務整理での不動産売却
借金の返済が出来ず、どうしようもなくなってしまった場合、自己破産などの法的手続きを取ることになります。弁護士と相談しなが借金整理を進めますが、比較的軽いものに「債務整理」があります。
債務整理時の不動産売却で大切なことはスピード!
債務整理前に持っている資産は全て売却し、借金の返済に充てることになります。自宅マンションや一戸建て、土地などを所有している場合は、任意売却の手続きを取ることになります。
つまり、不動産売却をしなければならないのですね。債務整理の場合の不動産売却は、先ほども記載したように任意売却といって、通常の売却とほぼ変わらないものと思ってもいいでしょう。
また、住宅ローンを抱えていることもありますので、住宅ローンを相殺したうえで残金を借金の返済に充てるということになります。
債務整理時の不動産売却で大切なことは、スピードです。利息は時間と共に増えていきます。住宅ローンや借金の返済は月ごとに返済期日が決まっています。そのため、素早く売却すれば無駄な利息や不動産を買い叩かれずに済むというわけです。
債務整理をしていることが不動産の買取時にわかると、買い叩かれる恐れがありますので、慎重に行うべきでしょう。
債務整理ってなに?
最近テレビや電車の釣り広告などで見かけることが多い「債務整理」。
なんとなくわかっているような、わからないような…という方が多いのではないでしょうか。
ここでは不動産にまつわる、「債務整理」について、簡単に解説します。
まず「債務整理」とは、何らかの借金問題がある場合に、それを解決するための手続きです。自力で進めるのではなく専門家、つまり弁護士や司法書士などに入ってもらい進めて行きます。
方法としてはおもに4つあります。
それは以下のようなもの。
- 自己破産 …裁判所を通す
- 特定調停 …裁判所を通す
- 個人再生 …裁判所を通す
- 任意整理 …自分で行う
これらはそれも一長一短がありますので、借金や収入の状況や額、不動産の状態など考慮して進める必要があります。
そういう判断が素人では難しいため、専門家に入ってもらう必要があるんですね。
債務整理?任意整理?任意売却…?同じこと?
「債務整理」と「任意整理」、また「任意売却」と聞くと、混同してしまいますよね。
同じことを指していると思っている方も多いかもしれません。
でもこれは、先ほど述べたように、債務整理の中の一つが任意整理というもので、自ら借金を整理するのが「任意整理」というもので、債務者と債権者との話し合いで、毎月の支払の額などを減らしてもらえるように相談、交渉し、借金の額を圧縮していくことなのです。
「任意売却」とは、借金の整理のために、自ら不動産を売却するということ。
競売のように裁判所を通さず、一般の不動産会社に対して売却が出来るのが「任意売却」です。
住宅ローンが払えなくなったら‥
しかし資金繰りが予想通りに行かなくなって、ローンが払えなくなったら‥?
債権者が申し立てをし、そのマイホーム=不動産を差し押さえられてしまいます。
早い場合、そこから4か月から半年ほどで、競売にかけられてしまうことになるのです!
そうなってしまうと、その不動産は高くても7掛けほどでしか売れないため、諸経費なども引かれ、借金だけが多く残ってしまいます。しかも競売になっていることが、ご近所に知れ渡ってしまう上、明け渡しも速やかにしなければなりません。
こういった大変な状況を回避するためにできることが「任意売却」というもの。「任意売却」の場合は、競売と違って、きわめて市場価格に近い金額で売却できることもあります。
債務整理したあとのローンの額を極力減らすには、競売になってしまう前に「任意売却」をしたほうがよいということですね。さらにこの場合は、退去についても多少は融通がきいたり、債務者への返済についても無理のない範囲でできるようにすることも可能です。
マイホームを購入するということは、借金を背負うということ
憧れのマイホームを手に入れることは、誰もが希望することですが、住宅ローンを組むということは、「借金を背負う」ということです。
場合によっては、先に述べたように大変なことになってしまうこともありうるのです。
ですから、マイホームを購入する場合は、できるだけローン・借金の額を少なくして手に入れることが重要。
ぎりぎりの予算で組むと、あっというまに首が回らなくなるなんてこともあるのです。
ローン=借金ということを肝に銘じ、極力少ない額で、無理なく返済ができるように設定することがポイントです。