一戸建てマイホームが事故物件に!…どうする?
あこがれだった一戸建てのマイホームを手に入れ、家族と幸せに暮らす…ごく当たり前のシーンですが、その後予想もしないようなトラブルが起き、自身の家が「事故物件」になってしまったら…。トラブルの大小、状況によっては、「もうこの家には住みたくない」と考えることもあるでしょう。
特にトラブルがない一戸建てのマイホームであれば、ただ単に仲介業者などにお願いして、売却するといったことはわりと簡単ですが「事故物件」となると、同じように売却を進められるとは限りません。
ここでは自分が所有する一戸建ての家が「事故物件」となってしまったら、どうすればいいか?考えてみましょう。
目次情報
2. 「売却」はどういう方法が考えられるか?
2-1. そのまま売却だと、相場の3~5割安に
2-2. 問題の場所を大幅にリフォームしたら売れる?
2-3. 更地にして売却すれば…?
3. 売れないなら「賃貸」「活用」してみる?
3-1. 賃貸物件として貸したらどうか
3-2. コインパーキングなどにして活用しては?
3-3. 「事故物件」の処分の注意ポイント
トラブルで「事故物件扱い」になったら…
昨今マイホームでのトラブルもけっこう多いように感じます。
少し前だと、母親とお子さんが一軒家で亡くなって、結局は父親がそれら家族を殺めてたことが分かり、逮捕された事件など、ありましたよね。
ああいった場合も、自己所有の一軒家だとしたら、3人もの人が殺された、いわくつき物件、しかも父親は逮捕、服役…そんな家だと知ってたら、近所のかたも、これから家を探そうという方も、その家を買おうとは思わないでしょう。
心理的瑕疵については、さまざまなケースがありますが、自殺や他殺、死後数日経過といったケースは、警察が入ることがほとんどでしょうから、ご近所さんも把握してしまい、知っている人はその家に対していいようには思わないですよね。
家族が残されていたら、場合によってはそのまま住み続けることを選ぶケースもあると思います。そうすることができれば、だれかに迷惑をかけるわけではないので、それが一番かもしれません。
しかし大半の人が「もうここにはいたくない」「手放したい」と思うようです。
となると、「事故物件」となった家はどうすればいいのか?
自分が住まない場合で、考えられることとしては、「売却」あるいは「賃貸で貸す」ということくらいですね。
次のところでは、「売却」することを前提に、どういった方向性があるか、考えてみましょう。
「売却」はどういう方法が考えられるか?
一般の戸建ての売却であれば、お近くの不動産会社に相談するなどすれば、売買は比較的難しくありません。
しかしトラブルによって「事故物件」となってしまっている場合は、一般の物件と同様には扱ってくれない会社もあり、中には「事故物件は扱わない」という業者もいるとか。
とはいえ、手放したいという意志が強いのなら、どうにかして、売却に進まなければなりませんよね。
そのまま売却だと、相場の3~5割安に
まず「事故物件」でも扱ってくれる業者を見つけることから始めます。
運よく近くにそういった業者があった場合は、いろいろ相談には応じてくれるでしょう。
ただ、これも運よく売却ができたとしても、金額的には一般の同等クラスの物件の「3~5割安」ほどの値段になるようです。
「事故物件」であるということは必ず告知しなければならず、怠ると当人も業者も罰せられることになります。
しかも、トラブルの内容によっては、このくらいの値段にしても、売れない場合も往々にしてあります。「事故物件」は「売れるだけまし」なのかもしれません…。
問題の場所を大幅にリフォームしたら売れる?
トラブルがあった場所を大掛かりのリフォームをし、まったく元の状態と違う部屋にするなどして、売却してはどうか?こういった場合も、リフォームしたからといって、瑕疵について告知をしなくてもいいということにはならないようです。
ですので、大きく費用をかけたとしても、売れる金額にそれが反映されるとは限らないため、そういったことも急がないほうが無難です。
更地にして売却すれば…?
上物を取り壊し、更地にすれば、心理的瑕疵の感じ方が軽くなって、売れる場合もあるかもしれません。
ただし、これは売れることが分かっていれば、進めるのも一つですが、売れるかどうかわからない段階で、更地にしてしまうのはリスクが大きすぎます。
というのは、家が建っていることで、土地の固定資産税も更地より安くなっていることや、取り壊しの費用が数十万から数百万などまとまった金額になるから。
ここまで先に進めてしまい、しかもその後土地が売れなかったら、税金と取り壊し費用両方で損をする可能性があります。
まず専門の業者とよく相談し、更地にすることで売れる可能性が相当高いようであれば、こういった方向を考えてもいいかもしれません。
売れないなら「賃貸」「活用」してみる?
賃貸物件として貸したらどうか
「事故物件」で、業者と相談しながら進めてみたけど、売れそうにない、という場合、その家を貸してみてはどうか?
こういったことも考えるかたもいるのではないでしょうか。
もちろん借り手がいれば、借りてもらうことで家賃収入が入るので、いいかもしれません。
しかし「事故物件」である、ということは変わらないですから「この物件は過去○◆年▲○月×○日、死亡事故、自殺、他殺等 人命に関わる事件があった」といったことを借主にも伝えなければなりません。
また家賃相場に関しても、同様のクラスの一軒家の賃料より下げなければ、簡単には借り手はつかないと考えられます。
また事故があった部分に関しては、現状のままではなく、ある程度リフォームしないと借りてはもらえないでしょうから、そこそこの費用も先にかける必要もありです。
また何度か賃借人が変わったあとも、その後売却するなどといった場合も月日が経ってても、借り手が複数変わっていても、告知義務が必要とされることもあるため、安易にその後告知事項を外すのも危険なようです。
コインパーキングなどにして活用しては?
一軒家として用をなさないようであれば、思い切って取り壊し、コインパーキングなどで活用してみてはどうか?
これだと、だれかに貸すにしても、まったくこれまでと違った状況ですし、一時的に車を置くのに、気にする人は少ないかもしれません。
立地が良く、それなりの広さがあり、ニーズが高いエリアの土地であれば、こういった方向でうまくいく可能性もなくはないですね。
しかしそのニーズがあるかどうかをどう判断するか、そこが問題です。
採算が合えば、収入にもなりますが、固定資産税は家が建っているときよりかなり高くなるので、家の取り壊し費用と、税金がペイできるほどの採算でないと、厳しいです。
「事故物件」の処分の注意ポイント
「事故物件」になった戸建てを手放す、処分する場合の注意ポイントは以下のようなこと。
最初からあきらめて放置しない | 手入れをしないと家が劣化するし、固定資産税は払い続けることに。 |
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事故物件に疎い業者はNG | 事故物件そのものを扱わないところも。値段も大きく差がでるので専門のところに。 |
自己判断で更地にしない | 更地にしたら確実に売れる場合のみ進める。わからない段階ではリスク大。 |
告知は怠らない | 時間が経って処分できた場合なども、告知せず後で判明すると訴訟になる。 |
活用も慎重に | 土地活用も想定通り利益がでるとは限らない。慎重に。 |
一般の物件と比べ、扱いが難しいのが「事故物件」。
取り扱いの経験が多くある業者を探すことがまずは一番です。
まとめ 専門の業者を見つけ、任せられるのがベスト
不動産業者によっては「事故物件は扱わない」というところだけでなく「事故物件が得意」というところも実はあります。
とはいえ、地域によってはそういったところがなかったり、どうなのか判別しにくい場合も多いもの。
また扱ってくれたとしても、相場がどのくらいなのかわかりにくく、査定額が適正かどうかも判断が難しいものです。
ですからまず、「事故物件」専門の業者を見つけ、複数査定してもらうなどがベスト。こちらでは、そういった業者を探すことも可能です。
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