不動産売却の基礎知識~「売りたい」から「売却」に必要な事
家などの不動産を買ったり、あるいは売ったりするのは、その人にとって「一生に一度あるかないか」の大きな出来事です。
中には不動産取引や賃貸業などを生業としている方もいますが、そういった方を除いては、家を売るのにそうそう知識を持ち合わせてもいないもの。
また「売りたい」と考えたきっかけや、状況によっても、その後の行動に影響が出ることもあります。
ここでは家を「売りたい」と考えはじめたときから「売却」に至るまでに知っておくべきことを考えてみました。
「売りたい理由」によって、その後の売り方も変わる
まず「売りたい」と考えたその「理由」もその後の「売却」に影響を及ぼす可能性があることからお伝えし、話を進めたいと思います。
なぜ「理由」が影響するのか、というと、その家を「いつまでに売りたい」のか「急いで売りたい」のか「気長にでいいから高く売りたい」のか、「理由」によって変わるからです。
一般的な売却の流れ
1.相場を把握し、売却価格の目処をつける
…周辺の同等の家の価格を調べると把握できる
2.価格を査定してもらい、依頼先を決める
…一括査定などを利用すると簡単で、依頼先も見つかりやすい
3..媒介契約を結び、仲介を依頼する
…どの形態の媒介契約にするか、しっかり考えて決める
4.不動産を売り出し、購入希望者をつのる
…売り出し価格は希望も含め、専門家の意見も仰ぐようにする
5物件情報を開示しつつ、希望者と交渉
…告知事項などはきちんと明示する、細かいところまで開示
6.合意したら、売買契約を締結
…10%から20%程度の手付金が支払われる
7.不動産の引き渡しを行う
…代金を渡された段階で、登記申請を進めていく
仲介での売却には手数料がかかる
一般的な家などの不動産の売却の場合は、「仲介」という形をとり、不動産会社に入ってもらいつつ、進めていきます。
専門的な知識を駆使して、より早く高く売れるように動いてもらうことになるので、売却が成立したらその金額に応じて「仲介手数料」を支払う必要があります。
基本的にこの中には、売却に至るまでに使われた広告費などの諸経費も含まれるため、売り主は「仲介手数料」だけを支払えば良いことになっています。
また金額については、宅地建物取引業法によって、上限が設定されていますので、それ以上の金額を支払う必要はありません。
家、不動産の査定、判断
物件の価格は、基本その周辺の相場や、同じくらいの規模の家の売却価格などから、想定していくと言われています。
ただ、そうは言っても一つとして同じ条件の物件はないのですから、細かい状況によって査定価格も違ってきます。これは業者によっても差が出て来るので、一か所だけに査定をしてもらうのでは、それが適正なのかどうか分かりません。
特にいわくつき物件の場合、査定の仕方にも差が出ることが多いので、複数の会社に見てもらうことがより良い条件で売却するのに必要と言えそうです。
一般媒介、専任媒介
不動産会社との仲介に関する契約には、形態の違う媒介契約があります。
・一般媒介契約
複数の会社に依頼できるが、契約している会社をおのおの開示しておく必要あり
・専任媒介契約
一社に売却を進めてもらう契約。別の会社が成立させた場合は違約金が発生。
自分で買い手をつけたら経費は契約した会社に支払う必要あり
・専属専任媒介契約
一社契約。自分で買い手を見つけたり別会社が成立させると違約金発生。
その分その会社から細かく営業状況の報告がある
どのような媒介がより早く、高く売れるかは、状況によっても違いますし、よい業者かどうかの見極めもポイントになります。
またより早く売りたいのか、より高く売りたいのか、などの希望によってもどの契約がよいか違ってきますので、不動産会社の担当者と話合いつつ、決めていくとよいかもしれませんね。
買い取り
「売却」と言うと、第三者がその不動産を買いたいと申し出て来て初めて成立するイメージですが、不動産会社が自らその物件を「買い取り」してくれるというケースもあります。
特にいわくつき物件、事故物件の場合、第三者が購入を希望して来ないケースもその状況によっては考えられますが、事故物件のニーズをつかんでいる不動産業者もあり「すぐに売り先へ売却出来る」と分かっていれば、積極的に買い取ることもあるようです。
「早く手放したい!」という方は、こういった業者を見つけて相談するのが早道となるかもしれませんね。
早く売りたいなら、「買い取り」も有効
いわくつき物件は、一般の人はなかなか買いたいと考えにくいものです。
しかし中には、そういった物件の安さに魅力を感じて、探している人がいるのも事実。
ですので、手放したいと考えているなら、まずは査定など、その価値を把握することからはじめてみることです。
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